キアゲハ
成虫はアゲハチョウの仲間で綺麗な蝶ですが、幼虫はニンジンの葉をバリバリ食べてしまうイモムシです。
発生時期
4月から10月頃にかけて、年2回発生します。
予防方法
メスによる産卵を防ぐために、防虫ネットが有効です。
駆除方法
幼虫は葉っぱの上で目立ちますので、一匹ずつ駆除します。
センチュウ(ネコブセンチュウなど)
ニンジンの根にたくさんのこぶを作り、そこを餌にして増えていくセンチュウです。本来不要な部分にエネルギーをまわすニンジンの株は勢いが弱ります。
発生時期
土の中で休眠して、ニンジンが植えられると動き出します。
予防方法
植える時に、マリーゴールドなどのセンチュウに対して忌避効果のある植物を一緒に植えてあげると、防除効果が高いようです。
駆除方法
地中に潜んでいるセンチュウであり、防除は難しいです。
ヨトウムシ(ハスモンヨトウなどのヨトウガの仲間の総称)
夜中に地上に出て来て、葉っぱを食害するイモムシなので夜盗虫です。大きくなってくると、葉っぱをボロボロにしてしまいます。
発生時期
春先と秋口に発生のピークがあります。日中は地中に棲むので、天敵があまり機能しないのも特徴です。
予防方法
卵を産みつけられてから、孵化すぐの幼虫は地面に潜らず、葉裏に潜みます。この時期に葉っぱごと駆除するのが良いです。
駆除方法
地中にいるヨトウムシ相手に、木酢液や草木灰などを薄めて散布する方法が知られています。また、米ぬかなどでヨトウムシを誘引して殺してしまう方法もあります。
ネキリムシ(カブラヤガの幼虫)
ニンジンの葉っぱのみならず、根をかじってしまうのでネキリムシです。根がやられてしまうと、株が枯れてしまう恐れがあります。
発生時期
4月から10月ぐらいの初夏~秋にかけて年に3~4回発生します。成虫は灰色のガで、あまり目立ちません。
予防方法
カブラヤガは自然ではイネ科雑草の根や葉っぱを食べています。そのため、雑草駆除が遅れて大きくなった雑草を抜くと、ニンジンへと移ってきます。周りの雑草をこまめに引き抜き、侵入させないことが重要です。
駆除方法
カブラヤガの幼虫は夜行性で、昼間は株の周りの土中に潜んでいるために駆除は困難です。被害が大きくなったら、夜間の直接駆除を時間をかけて行います。
アブラムシ(ニンジンアブラムシなど)
新芽にたかり、葉の汁を吸うと共にウイルス病を感染させてしまい、ニンジンの葉を萎縮させます。昆虫としては珍しく、卵胎生のため自分のクローンをどんどん作り出し、圧倒的な繁殖力を誇ります。
発生時期
南方だと、春~秋まで発生します。特に3月には、翅の生えたメスが飛んで来て、増殖が一気に始まります。
予防方法
メスの飛来を防ぐために、シルバーマルチやシルバーテープといった、反射光を使ってカブへの着地を阻害する方法があります。
駆除方法
少数の個体相手には、牛乳による霧吹きが効きますが、目が届かない所も出てしまうのでこまめな措置が必要です。クサカゲロウやテントウムシなど、生物農薬が多く開発されており、こうした益虫を放すことが効果的です。