アブラムシ(ダイズアブラムシ)
新芽にたかり、葉の汁を吸うと共にウイルス病を感染させてしまいます。昆虫としては珍しく、卵胎生のため自分のクローンをどんどん作り出し、圧倒的な繁殖力を誇ります。ダイズアブラムシと名前がついているように、ダイズ(エダマメ)の代表的な害虫です。
発生時期
一年中発生しますが、特に春には翅の生えたメスが飛んで来て、一気に増殖します。
予防方法
メスの飛来を防ぐために、シルバーマルチやシルバーテープといった、反射光を使ってエダマメへの着地を阻害する方法があります。また、目の細かい防虫ネットを使っての防除も可能です。ただし、隙間などから侵入しやすいので、警戒は怠らないで下さい。
駆除方法
少数の個体相手には、牛乳による霧吹きが効きますが、葉の裏にいる個体も多く、目が届かない所も出てしまうのでこまめな措置が必要です。クサカゲロウやテントウムシなど、生物農薬が多く開発されており、こうした益虫を放すことが効果的です。
シロイチモンジマダラメイガ
褐色で細長い小さなガです。エダマメの実ができるころに、実に卵を産み付け、孵化した幼虫は内側からエダマメを食い荒らしてしまいます。
発生時期
春~秋まで、年に3~4回世代を繰り返します。特に7月~9月頃に増殖して被害が大きくなることが多いようです。
予防方法
豆に産み付けられた卵は非常に小さく、1卵ずつ産むので駆除が難しいです。メスの飛来を防ぐために防虫ネットを使うこと。また、春先にはマメ科の雑草を食べているので、周りの雑草をこまめに駆除しましょう。
駆除方法
幼虫が入ったエダマメは褐色に変化し、穴から糞がでています。このようなエダマメは取り除いてしまい、次世代の被害を防ぐ必要があります。
ヨトウムシ(ハスモンヨトウなどのヨトウガの仲間の総称)
夜中に地上に出て来て、葉っぱを食害するイモムシなので夜盗虫です。大きくなってくると、葉っぱをボロボロにしてしまいます。ダイズは特に、大型のハスモンヨトウが時に大発生して、大きな被害を与えます。
発生時期
春先と秋口、特にハスモンヨトウでは夏の終わりから秋にかけて、大きな被害を受けることが多いようです。日中は地中に棲むので、天敵があまり機能しないのも特徴です。
予防方法
卵を産みつけられてから、孵化すぐの幼虫は地面に潜らず、葉裏に潜みます。ダイズだと、表面の皮だけが残り白い葉っぱになっているのが目印です。この時期に葉っぱごと駆除するのが良いです。
駆除方法
地中にいるヨトウムシ相手に、木酢液や草木灰などを薄めて散布する方法が知られています。また、米ぬかなどでヨトウムシを誘引して殺してしまう方法もあります。
カメムシ類(ホソヘリカメムシ、アオクサカメムシ、マルカメムシなど)
あの臭いカメムシの仲間です。彼らは、口がストロー状になっており、できたばかりのエダマメが大好物です。エダマメに口をつけ、汁を吸ってしまうことで実が小さくなったり、中の種子が変形してしまいます。
発生時期
成虫で越冬し、年に2~4世代程度を繰り返します。幼虫も吸汁するため、連続的に被害を繰り返します。
予防方法
飛来を防ぐための防虫ネットが有効です。マルカメムシなどは、クズなどといったマメ科雑草も好みますので、まわりの雑草駆除も重要です。
駆除方法
数が少ないうちに、ガムテープなどを使ってこまめに取り除きましょう。飛来してくるので、油断していると多数来てしまう場合があるので注意が必要です。
マメシンクイガ
小さな灰色のガで、エダマメの実に卵を産み付けます。産み付けられた幼虫は、エダマメの中に入って、中の種子を食い荒らしてしまいます。
発生時期
年に一回の発生で、8月~9月の少し涼しくなった時期に出現します。多くの時期を土の中の蛹で過ごしていますので、連作すると被害が大きくなる害虫です。
予防方法
飛来を防ぐための防虫ネットが有効です。エダマメのサヤができかかったころが好物ですので、その前に防虫ネットを被せてあげてください。
駆除方法
虫食いのエダマメは、手で取り去ってしまいましょう。エダマメのさやの中に糞を溜めているのが特徴です。