コマツナの害虫

アオムシ(モンシロチョウの幼虫)

ラディッシュの葉っぱのみならず、根をかじってしまうのでネキリムシです。根がやられてしまうと、株が枯れてしまう恐れがあります。

発生時期

蛹で越冬し、越冬後の春先と、秋口に数を増やします。畑の上を、白いチョウとして飛ぶので目立ちます。

予防方法

成虫の産卵を避けるために、株が小さいうちから防虫ネットで包んでしまうことが効果的です。葉の裏面にも産卵、小さな幼虫がいますので、防虫ネットをかけるときにはその内側に小さな虫がいないよう気をつけて下さい。

駆除方法

食痕を見つけたら、一匹ずつ幼虫を探して駆除します。黄色い卵が目立つので、卵を見つけたら潰していきます。


ヨトウムシ(ハスモンヨトウなどのヨトウガの仲間の総称)

夜中に地上に出て来て、葉っぱを食害するイモムシなので夜盗虫です。特にコマツナだと、シロイチモジヨトウという緑色のイモムシが付く場合が多いです。大きくなってくると、葉っぱをボロボロにしてしまいます。

発生時期

特にシロイチモジヨトウが発生のピークになる秋口の9月~10月に注意が必要です。日中は地中に棲むので、天敵があまり機能しないのも特徴です。

予防方法

卵を産みつけられてから、孵化すぐの幼虫は地面に潜らず、葉裏に潜みます。この時期に葉っぱごと駆除するのが良いです。

駆除方法

地中にいるヨトウムシ相手に、木酢液や草木灰などを薄めて散布する方法が知られています。また、米ぬかなどでヨトウムシを誘引して殺してしまう方法もあります。


アブラムシ(モモアカアブラムシ、ニセダイコンアブラムシなど)

新芽にたかり、葉の汁を吸うと共にウイルス病を感染させてしまい、ホウレンソウの葉を萎縮させます。昆虫としては珍しく、卵胎生のため自分のクローンをどんどん作り出し、圧倒的な繁殖力を誇ります。

発生時期

南方だと、春~秋まで発生します。特に3月には、翅の生えたメスが飛んで来て、増殖が一気に始まります。

予防方法

メスの飛来を防ぐために、シルバーマルチやシルバーテープといった、反射光を使ってラディッシュへの着地を阻害する方法があります。

駆除方法

少数の個体相手には、牛乳による霧吹きが効きますが、目が届かない所も出てしまうのでこまめな措置が必要です。クサカゲロウやテントウムシなど、生物農薬が多く開発されており、こうした益虫を放すことが効果的です。


カブラハバチ

ハチの仲間ですが、ハバチ類は刺さないハチです。その代わり、幼虫時代には色々な植物の葉っぱを食べてしまいます。カブラハバチの幼虫は黒いイモムシで、色々なアブラナ科植物の葉っぱに穴を開けるような食べ方をします。

発生時期

4月から6月ごろの春先と、10月から11月頃の秋口の2回が発生時期です。

予防方法

メスによる産卵を防ぐために、株が小さなうちから防虫ネットを被せておくことが有効です。柔らかな葉に好んで産卵するため、苗を植える際はできるだけ葉っぱがしっかりしている株を選びましょう。

駆除方法

特に新芽の時期は、カブラハバチの食害によって受ける影響が大きいのでこまめにチェックし、黒い小さなイモムシを見たら指でつぶします。


ナガメ(ナガメ、ヒメナガメの総称)

菜っ葉の汁を吸うカメムシだからナガメです。黒地に赤の縁取りがあり、比較的目立ちます。汁を吸われた葉っぱは白っぽくなり、元気をなくしてしまいます。

発生時期

成虫で越冬し、年に2世代を繰り返します。幼虫も吸汁するため、連続的に被害を繰り返します。

予防方法

飛来を防ぐための防虫ネットが有効です。ナガメは周りのアブラナ科雑草に付く場合もあるので、まわりの雑草駆除も重要です。

駆除方法

数が少ないうちに、ガムテープなどを使ってこまめに取り除きましょう。飛来してくるので、油断していると多数来てしまう場合があるので注意が必要です。