オクラの害虫

ワタノメイガ

成虫は地味な小さなガです。オクラの葉っぱを糸で巻き、自分の姿を隠す巣を作って、葉っぱを食害します。被害が増えると、糸で丸まった葉っぱばかりになります。

発生時期

年間2~3世代発生しますが、オクラでは主に8~9月に被害が大きくなります。

予防方法

成虫が侵入するのを防止するために、防虫ネットを貼ることが有効です。オクラでの発生は7月頃から始まるので、その前に対策を練りましょう。

駆除方法

葉っぱを巻いた巣を見つけたら、駆除が必要になります。幼虫は巣の中にいますが、古い巣を捨ててしまう習性を持っているため、数が増えてからの防除は非常に難しくなります。


タバコガ(タバコガ、オオタバコガの総称)

タバコガの名前がついていますが、タバコ以外の野菜の葉もバリバリ食べてしまうタバコガの仲間。オクラをエサに選んだ場合、オクラの実に穴を開け、どんどんと実を食い荒らしてしまうとても困った害虫です。実に穴をあけて食い入り、次の実に移るときは新しく穴をあけて出ていきます。

発生時期

春から秋にかけて発生するガですが、オクラの場合は夏の終わり、8~9月頃が一番狙われるようです。

予防方法

害虫用のネットを張ったり、夜間に虫が嫌う黄色い光で照らしてあげて、産卵を防ぐことが効果的な予防となります。また、肥料を多くあげられたオクラをとても好みますので、肥料のあげ過ぎに気をつけて下さい。

駆除方法

オクラの実を食べるタバコガは、次々と実を食い荒らしていくために、少しでも発生していると被害が大きなものになります。穴が開いた実を見つけたら、その周りに潜んでいる幼虫を穴が開いた実ごと駆除してください。


オカボノアカアブラムシ

アブラムシの中でも、この種類は地中に住むアブラムシで、根から汁を吸います。大量に発生し、過密になると株が弱り、黄変して枯れてしまいます。

発生時期

秋口に、イネ科の雑草で暮らしていた個体群がオクラへと移動してきます。この頃に苗を植える場合には注意が必要です。

予防方法

このアブラムシは、野外ではイネ科の雑草で暮らしています。周りのイネ科雑草から移動してくるので、畑の周りのイネ科雑草を駆除することが防除に有効です。

駆除方法

地中に住むアブラムシのため、発見することが難しいです。調子が悪い株が増えてきたら、一部の根本を少し掘ってみて、寄生の有無を確認しましょう。


ヨトウムシ(ハスモンヨトウなどのヨトウガの仲間の総称)

夜中に地上に出て来て、葉っぱを食害するイモムシなので夜盗虫です。大きくなってくると、葉っぱをボロボロにしてしまいます。

発生時期

春先と秋口に発生のピークがあります。日中は地中に棲むので、天敵があまり機能しないのも特徴です。

予防方法

卵を産みつけられてから、孵化すぐの幼虫は地面に潜らず、葉裏に潜みます。この時期に葉っぱごと駆除するのが良いです。

駆除方法

地中にいるヨトウムシ相手に、木酢液や草木灰などを薄めて散布する方法が知られています。また、米ぬかなどでヨトウムシを誘引して殺してしまう方法もあります。


フタトガリコヤガ

成虫は茶色い地味なガですが、幼虫は黄色のしましまが入った非常に目立つ毛虫です。旺盛に葉っぱを食べ、葉脈だけにしてしまいます。

発生時期

年に2回、初夏の6~7月と、秋口の9~10月に発生します。

予防方法

防虫ネットにより、産卵を未然に防ぐことが効果的です。

駆除方法

幼虫が非常に目立つので、発見し次第に手で駆除しましょう。ほっておくと被害は大きくなります。